東洋経済オンラインで連載している『ほしいのは「つかれない家族」』
家事や育児、介護などの分担をめぐって、家族間で言い争いが増えて、「つかれる存在」になってしまった家族。どうしたら「つかれない家族」になれるのか、イラストレーターのハラユキさんが「つかれる家族」と「つかれない家族」を考察するお話です。
目次 Contents
『ほしいのは「つかれない家族」』の感想など
人気順で記事をピックアップしていきます。
「日本の女性はかわいそう」と英国人が言う理由
サブタイトル「嫁にしたい」というその裏側には・・・
西洋でよく聞くジョークは「男の理想の人生とは、アメリカの家に住み、中国人のシェフを雇い、日本人の妻を持つこと」
大きな家に住み、おいしい料理を食べ、献身的で従順な妻を持つ。それが理想だそうです。
夫婦がフルタイムで仕事をしている場合に家事もシェアするのは当たり前、という北欧三国をはじめとする西洋社会に暮らす、そのイギリス男性の意見では「日本の女性はかわいそう」ということです。
その記事へのコメントで票を集めていたのは・・・
海外は一部のエリート除いて、定時に帰る、用事があれば休む、有給も消化する、接待もない。 それなら家帰ってもまだ動ける。(中略)会社でも家でも働かされて、日本のお父さんは死んじゃうよ、、、
世界のライフスタイルと日本の働き方のハザマに挟まっている人は悲痛ですね。
(前略)男女平等を見習うのは素敵ですが、今のままでは家事育児のメインは女性、しかも共働きでって日本の女性の負担多すぎやしませんか??
”日本人女性はかわいそう”組も共感多し。
女性も男性も大変で、きしんだ声が聞こえてきています。
「妻にするなら日本人」的な思想を持ってる欧米人男性はたいてい支配的だから、そういう人と結婚すると日本人男性が求める以上に服従を求められる。(後略)
支配・被支配という弱肉強食社会が長らく続いた(現在進行形でもある)西洋で、そう簡単に人は変われない?
外部サポートに頼むかブランドのバッグをかって贅沢するかって…
子育て中の専業主婦なんて、収入ないんだからどっちも選べない人が多いと思うけど…わたしだけ?
家庭年収を増やそうと思っても、専業主婦にならざるを得ないこともあります。余裕で専業主婦ならば憧れるけれども。
戦後、日本で増えた文化住宅「ウサギ小屋」に暮らして、シャカリキに働いた日本のお父さんがいたから日本は経済大国になれました。
暮らしの中に余裕などというものはなかった時代から、果たしてどれだけ生活文化度は上がったのでしょうかね。と考えさせられる記事でした。
「夫のことをあきらめない」と私が誓った日
サブタイトル その方が楽だと思いがちだけれど・・・
タイトルでは内容がわかりにくいけれども、これはワンオペ家事につかれはてても、夫に協力を求めることを諦めない、という意味です。
夫にしっかりワンオペ育児の危険性を理解してもらうことはとても大変だから、流される方が楽だけれども諦めず夫と協力して家事育児することを諦めない、という意味です。
ひいてはそのことが将来の夫婦関係をあきらめないことにつながる予感がしていたのかもしれません。共感を集めたコメントにもそのことに触れられています。
ワンオペ育児は無理ゲーとの見解には賛成です。
さらに言えば、これは男女の役割分担とか関係ないでしょう?やってみりゃ分かりますが男女どちらがやろうがワンオペなら簡単に戦線崩壊しますから。一世代前の専業主婦家庭なら背後にジジババの助力があったり、近所の助け合いが生きていて何とかなったのかもしれませんが時代が違います(助けがなかった家庭は恨み一生が祟って熟年離婚の引き金になったりね…)。
ただね、男性の育児参加が当然としても、男性は男性で「後ろ手を縛られている」ということを忘れないで欲しい。縛っているのは直接的には企業組織でしょうが、そのクサビを引く手の中には女性からの「男なんだから一家の食い扶持を保証するのは当然だよね」という認識もあることをお忘れなく!
コメントが知的ですね。さすが東洋経済オンライン読者。
まあ、確かに夫が転職したり独立するのにことごとく反対し「生活はどうなるのよ!学費はどうするのよ!ローンはどうするよ!」と機嫌を悪くする女性は多いかもしれませんね。
夫に育児、家事と仕事の両立を求めるのは全然有りだと思います。
しかし、育児に家事というのは、子育て経験のある奥様ならご既知の事だと思いますが激務です。
すると夫が仕事に対するモチベーションを無くす、仕事へのエネルギーを失うことも起こり得るでしょう。(中略)
デメリットを覚悟の上夫に相談するのがいいんじゃないでしょうか。
仕事ももっと頑張って欲しい、育児にも積極的に参加してほしいとなると、それはもはや妻側の一方的なわがままになってしまいます。
相談という名目の脅迫にもなりかねない。
重要なのは協力することであって、一方的な要求は相談では無いということをまず認識しておくべきでしょう。
このコメンテーターもおっしゃっているように「一方的な要求」をしている場合も多々見られます。一方的に要求し、罵倒し、無能呼ばわりする場合もドメスティックバイオレンスなのではないでしょうか。
怒らず、騒がず、冷静に事と次第を説明し、理解を求めることができればもっともっと協力を求めることはスムーズなのに。
「そんな余裕あるかい!生ぬるい言葉でわかってくれる相手じゃない!」と夫をあきらめないことが大事だと思わせてくれる記事とコメントでした。
「家に帰ると疲れる」には深いわけがある
サブタイトル 経験者・ハラユキさんが漫画で検証!
家に家族がいない方が楽だとおもう主婦はなにも今に始まったことではありません。
「亭主元気で留守がいい」というCMはいつの頃か?と調べました。1986年の流行語大賞にもなっているようです。
家でごろごろする夫は外にいてね、ということで家に居場所なく会社帰りにもふらつくフラリーマンが話題にもなっています。やるせないですよね。
こういう家族スタイルを「つかれる家族」というのでしょう。
イラストレーターさんの経験上、「つかれる家族」から「つかれない家族」になる秘訣は”伝え方”だとしています。コメントを見てみます。
ただ文句言うのと「伝える」のって違うかも…?
目からウロコです。言い方一つで、相手の取り方だって違ってきますしね。すぐケンカ腰にならずにちゃんと「伝える」、始めてみようと思います。
いいですね。頭ごなしに言われて「はいはい」とすんなりいくことは少ないです。
最初に、相手が悪いと決めてから話してもコミュニケーションは成り立たない。
つまり、自分との違いを認めて受け入れることが出来てからしか、お話は始まらないんだ。
一人一人は違う世界に住んでいる。
相手の足らないところを見るよりも、相手は一体何を持っているか興味を持って、自分の気持ちを素直に伝えることから、コミュニケーションは始まるんだ。
すべて自分に中にあるものが映し出されているだけなんだから。
専門家さんのお言葉かと思うほどのコメントです。まずは自分のキモチを素直に伝えるところから始めてみましょう。
筆者の経験上、相手から何かを伝えられたときは、目を合わせて話を聞きできることはすぐやることで、こちらの要求などはすんなり通ることがほとんどでした。協力要請のようなコミュニケーションにおいて相手だけが頑固者ということはなさそうです。
「つかれない家族」ってどういう家族?
つかれない家族ってどういう意味があるのでしょうか。
つかれるという日本語の意味
つかれるとは、漢字で書けば「疲れる」「付かれる」「漬かれる」「憑かれる」「突かれる」などたくさんあります。この場合タイトルがひらがなで書いているので、いろいろな意味を持たせたかったのだと思われます。日本語ってそういう芸当ができるんですよね。
ひらがな一つ一つに意味があるのが日本語です。
「つ」とは「都」「津」と書くように、集まる様子を示しています。船が集まる港町に津がつくことも多いですね。
「か」は光のことであり
「れ」はうらっ返しになる事。「かれ」は「枯れ」として使われることが多いです。ケガレという言葉は「汚れ」ですが「気枯れ」という意味があるのですね。
「つかれ」とは「枯れがあるまっている」状態であり、「憑かれて」いる状態がイメージできます。
つかれない家族とは?
家族の誰かが暗い思いに取り憑かれていると、家族は疲れます。
暗い思いとは「誰かを責める」「憎む」「妬む」「嫉む」「恨む」「怒る」というような感情です。
つかれる家族は、暗い感情に取り憑かれている、ということなんです。「怒る人」は何者かに憑依されているんです。何者かとは他でもない、過去の自分だったりします。
暗い思いに取り憑かれなければ、つかれない家族生活が訪れます。
感情は、「憎む」「愛する」という反対の感情を同時に持つことができないという特徴があります。その特徴を生かして「別の感情にすり替える」ことができます。「怒りがこみ上げたら一呼吸する」という方法はよく紹介されますが、感情を切り替えるスイッチにできるからです。
暴れだしそうな感情をコントロールして伝えることで、もっともっとつかれない家族になれる、ということを『ほしいのは「つかれない家族」』は伝えています。
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