この夏、初めて頬骨あたりの顔面に水膨れができました。
痛くもかゆくもない水ぶくれで、最初はポチっと指に感じるぐらいで気にもしていなかったのですが、水膨れが破れて3ミリぐらいの赤い皮膚が露出したので慌てました。やったことはキズパワーパッドを貼ったこと。患部が顔だけに、シミが残るのは困りますから。以前息子がけがをしたときにキズパワーパッドを貼って傷口を乾燥やかさぶたができるのを防ぎ、きれいに治ったことを思い出したのです。
しかし、それは危険な対処でした。顔の傷口は広がり1センチを超えてしまいました。皮膚科に駆け込んで塗り薬を3つほど変えながら、やっと顔の水泡は消えていき、直径2センチほどまで広がってしまった「びらん」の跡も5か月後にはほとんど消えています。
その水ぶくれは、いったい何だったのか。皮膚科の開業医は特に病名を特定することなく、3つの塗り薬を処方してくれました。本当に「対処療法」そのもの(;^_^A ですので、この水ぶくれについて、処方された薬や経過などを追って今後の家庭医療に生かしたいと思います。
目次 Contents
自分の体の一部とは感じられない突起物が顔に
仕事中に何げなく頬つえをついたとき、指先に何かを感じました。吹き出物ならばちょっと痛みがあるものですが、それは「外からやってきたもの」のように唐突なもので、痛みもありませんでした。自分の体の一部には感じられなかったのです。鏡をみると小さな水膨れにも見えました。
この時点で頭をよぎったのは「水いぼ」とか「とびひ」というものでした。水いぼならば、広がる前に強制的に取り除区必要があるでしょう。入浴にも気を付けなければいけません。子どもには多い病気だし人に移るといけません。
けれども、痛くもないので様子を見ていました。顔を洗ったときに水膨れが破れたときは「しまった!」とおもいました。水膨れの後は2ミリほどに広がっていました。
自分の体の一部とは感じられないは、もうすでに死んだ皮膚だからなんでしょうね。
キズパワーパッドで悪化する皮膚とは
水膨れの後を修復したいがために、息子の傷直しで効力を発揮したキズパワーパッドをあわてて顔に貼り付けました。結果、患部は広がってしまいました。使用上の取り扱いに不備があったためです。
BAND-EID キズパワーパッドの使用上の注意として「してはいけないこと」が記されています。
使用せず医師の診断を受ける部位として「感染がみられる部位」とあります。
感染がある、感染しそうな部位にはキズパワーパッドを貼ってはいけない
感染がみられる部位の特徴
・傷口の周囲が赤くなっている
・ズキズキした痛みが続いている
・膿(うみ)を持っている
・熱や腫れなど異常が認められる傷
感染しそうな部位
・深い刺し傷、筋肉・骨・腱がみえるような深いキズ
・かさぶたがすでにできているキズ
・動物や人にかまれた傷
・ガラス、木片、砂、ホコリ、衣類の繊維などの異物が入り込んだキズ
・受傷してから時間が経過したキズ(翌日になってからの使用はダメ)
・ニキビ、湿疹、虫刺されやそれらをかきむしったあとの傷
・目の周囲、粘膜
その他使用上の注意
・切って使用しない
・キズパワーパッドより大きな傷には使用しない
・貼る前に傷口を水でよく洗って使用する
・貼る前に、軟膏、ヨードチンキ、消毒剤と併用して使ってはいけない
・2歳以下の乳幼児は使用しない
・はがす際はゆっくり慎重に行い、傷口を傷つけない
・体液が漏れた場合は、即座にはがし傷口を水で洗って清潔にしてはり替える
今回の場合は、原因不明の「水ぶくれ」であったので、キズパワーパッドを貼ってはいけない事例だったのに、やっちまったということです。
水ぶくれが破れたあと、キズパワーパッドを貼ってからの様子
キズパワーパッドの効能はきり傷、すり傷・さし傷・靴ずれや軽度の熱傷の「治癒の促進」「痛みの軽減」「湿潤環境の維持」「保護」です。
傷口にキズパワーパッドを貼り付けると、傷口からにじみ出てくる体液をパッドが吸い込み、表面から見ると白く膨らみます。傷が治ってくると体液が次第に減ってくるのでパッドの外側に見える白いふくらみは次第に小さくなってきます。傷口が保護されながら適宜白血球などの体液で傷は治癒に向かうのですね。息子の場合は、傷跡も残らずきれいに治ったという経験があります。
ところが、私の場合は、白いふくらみは次第に小さくなりませんでした。むしろどんどん大きくなり、それと同時に不安も大きくなってきました。
使用上の注意書きにあるように、水膨れのような「湿疹」を疑われるものには使用してはいけなかったのです。
一晩眠るたびに傷が大きくなり、1センチに広がってしまってはもう医者に駆け込むしかありませんでした。
かかった皮膚科の先生によれば、傷口にかさぶたを作ってしまうと皮膚は収縮し、皮膚のケロイド状態が完全には治りにくくなるので保護することは大切ですが、キズパワーパッドはめくるときに周囲の皮膚を傷つけることもあるので、あまり使用はお勧めしませんというお話でした。
最初に処方されたエキザルベ
皮膚科の医者は初めに「まずこれを使って2,3日様子を見てください」といって塗り薬を処方してくれました。
これは、進行はしないものの、あまり芳しい効果を見せませんでした。
効能/湿潤やびらん、湿疹、皮膚炎等を治療する。白血球遊走能を高めて局所感染防御作用を示し、肉芽形成促進作用および抗炎症作用により傷を早く治す作用がある。
使い方/一日3回(朝・帰宅後・寝る前)
副作用/皮膚刺激症状、発赤、発疹、湿潤などが報告されている。
二番目に処方された薬(亜+フェとキャップにあります)
傷口を強く保護するとのことで、少し塗布したところが白っぽくなるけれども、その上からでも化粧ができるということでした。塗布している間にも他のところへ飛び火するような広がりを見せます。良くなっていくという実感はありません。
最初に通院してから7日目、アクアチム軟膏1%
飛び火したところも広がりが終息し始めました。副作用についてはあまり聞いていませんでしたが、もともとかゆみの無い水泡でしたが、塗布することで軽いかゆみを感じました。
効能/DNA増殖に必要なDNA(デオキシリボ核酸)複製に関わる酵素を阻害することでアクネ菌やブドウ球菌などへ抗菌作用をあらわす抗菌薬を含み、尋常性ざ瘡(ニキビ)や表在性皮膚感染症などの皮膚疾患の治療に使われる外用製剤。抗菌作用によりニキビや化膿を治療する顔面用の薬。
使い方/一日3回(朝・帰宅後・寝る前)
副作用/皮膚そう痒感、皮膚刺激感、発赤、潮紅、丘疹、顔面熱感、接触皮膚炎、皮膚乾燥、皮膚ほてり感
結局、この水ぶくれは何なのか?
調べてみると皮膚に水泡ができる病気は、大きく分けると「ウィルス、熱傷など物理的刺激によるもの」「自己免疫によるもの」「先天的なもの」に分かれるようです。
物理的刺激による水ぶくれの種類
ウィルス感染症
・ヘルペス感染症
・水疱瘡(みずぼうそう)
・麻疹(ましん、はしか)
・手足口病 など
細菌感染症
・伝染性化膿湿疹(でんせんせいかのうしっしん、とびひ)/湿疹、傷、虫刺されを掻きこわすことによって黄色ぶどう球菌や、A群s溶レン菌がついて生じる
・蜂窩織炎(ほうかしきえん)/水虫の足や、傷から菌が入り、黄色ブドウ球菌や溶血性レンサ球菌により発症することが多い
・丹毒(たんどく)/寒気、発熱とともに、顔または、下肢に境界がはっきりし、赤く腫れた皮疹が生じる。A群s溶血性レンサ球菌感染による
・溶連菌(ようれんきん)感染症(しょう紅熱)/A群s溶連菌の発赤毒により起きる。人にうつりやすく発疹は、点状・粟粒大の赤いブツブツで、首、わきの下、股から始まり全身に拡がる など
汗疱(かんぽう)/てのひらや足の裏などに粟粒大の水泡が生じ、強いかゆみを伴う。汗や洗剤、ストレス、コバルトやニッケルなどの金属などによって症状が悪化することがある
虫刺され
熱傷 など
自己免疫疾患による水泡
・表皮内水泡症(天疱瘡群 てんぽうそうぐん)/虫さされや各種の感染症などのはっきりした原因なしに皮膚に水疱を作る病気。中高年によく生じ、表皮内に弛緩性水泡を作る。尋常性と落葉状の二つに大別され、増殖性のものもある。
顔の水ぶくれ、早めに皮膚科へ
水ぶくれ、水泡にもいろいろあるものなのですね。はっきりした原因が思い当たらない症状からは今回のものは「水泡症」で、自己抗体としての水泡のようだと察しが付きます。水泡の取り扱いを間違え、2センチ大にただれたびらんが大きくなってしまい、さらには周囲に飛び火しました。飛び火しても小さいうちに薬を塗布し、それが大きくなる前に消し止めればそれ以上ひどいことにはなりません。ですから、適切な薬を処方してもらうことが一番です。皮膚科に行くのも時間を取られるものですが、患部が完全治癒するまで結果として2カ月、3カ月かかってし待ったことを思えば、やはり初期のうちに直すことが時間も費用も掛からないという結論です。「顔」は人の印象そのものであり、人生を変えてしまうものかもしれません。どうぞお早めに医師の診断を仰ぐことをお勧めします。
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