祭りの季節。金魚すくいは子どもの楽しみだけれども、すくってきた金魚は、これまでの経験上なかなか長生きしないんです。気が進まないけれども、子どもにいろんな体験をさせてやりたいと思う親心でついついさせてしまいます。
子どもはうれしさいっぱいで持ち帰りますが、そこから先は親の仕事が待っています。金魚をどこに入れるのか。金魚を入れる水は水道水でいいのか。せっかく元気に泳いでいる金魚を、むざむざ死なせるのは可哀そうですから。カルキ抜きも持ち合わせない中、これまでの経験を総動員して、とりあえずバケツに水道水を入れて、夜祭金魚を持ってきた袋の口をあげたままバケツにそっと入れて、新しい水になじませるように入れておきました。翌日はお盆で里帰りするので、それ以上の世話ができません。帰ってきたらどうなっているか。
二日目の夜、生存していた金魚は7匹中6匹
6匹も生存している!これは、それまですくってきた金魚の中では大変優秀な結果です。ある時など、夜祭の夜半雷が鳴り翌朝すべて亡くなっていたこともありましたから。これは何が何でも長生きしてもらわねば、ということで三日目の朝、祭りですくってきた金魚の育て方をネットで調べて必要なものをそろえました。
夜祭金魚のケアと育てるために必要なもの
6匹生きている中で唯一の黒い出目金と、赤い和金がすこし斜めって口をパクパクしています。これはまずい状況です。他の金魚たちは元気に泳いでいるので、水道水のなかにそのまま放しても大丈夫なのか?夜の水道水はカルキが少ないと聞いたことがありますが、だから大丈夫だったのかも?しかし、1匹は明らかに弱っていますから、対処しなくてはいけません。
お祭りですくってきた金魚はストレスまみれだと言います。そりゃそうでしょう。金魚の飼育場からの長旅に加え、金魚の扱いも知らない小さい子に乱暴に扱われ、水がどんどん変わるのですからね。ストレスを一杯受けた金魚をまずはケアしましょう。
■祭りですくってきた金魚のトリートメント方法
1.金魚を泳がせるため、水道水のカルキ抜きをします
市販のカルキ抜き剤か、ビタミンCのタブレットを入れて溶かしてもよいそうです。カルキ抜き剤の分量は20リットルにキャップ半分などの表示で、金魚鉢など少量の水で育てる場合はのんのちょっぴりたらすだけです。
2.1リットルの水に小さじ1杯(5g)の塩を入れます
1リットルと言えば、1リットル牛乳パックの量です。その中に小さじ1杯(5g)ですから塩を使う料として多い気もしますが、金魚の体内にある水分成分と同じ塩分量だという事です。カラダと同じ塩分量の水の中で泳ぐとエネルギーを無駄に使わないそうです。今回は1.5リットルほどの水に小さじ一杯の塩を混ぜてトリートメント水槽をつくりました。
3.弱っている金魚をトリートメント水槽に移す
金魚を移すときは、水と一緒にひしゃくなどですくって移動します。適当なものがなかったので、おもちゃのスコップを使い、水と一緒に弱っている金魚をすくい、トリートメント水槽にスコップごと少しづつ沈め、自然に金魚が水槽に移動するようになじませながら入れました。
最初に弱っていた三日目の出目金を入れましたが、なかなか元気にはなりませんでした。赤い和金も浮いて斜めになっていたので、同じように移動させました。4日目、和金の尾びれは閉じたままで元気はなかなか戻りませんが、それでも口をパクパクし、生きています。黒出目は、底の方にじっとしています。4日目に、トリートメント水槽でない方の元気な金魚たちに少しだけ餌をやりました。トリートメント中は餌はやらないのです。
5日目ごろからは、トリートメント水槽の金魚たちも刺激があると俊敏な動きを見せるようになってきました。
4.元気が出てきたら、他の金魚と同じ水槽に移す
今回小さい金魚6匹を飼うため、1.5リットルはいる金魚鉢を買ってきましたが、やはりちょっと窮屈に感じます。トリートメント水槽にするにはちょうどいいサイズで、二匹とも元気になってきたので、いよいよ水も新しくして6匹を一緒にします。元々の水槽の水は半分づつぐらい一日取り置いた水を入れていました。
二つの水槽の水を少しづまぜながら、30分~1時間ほどおいて水に少しづつ馴染ませていきました。最終的に「元々の水槽の水」:「トリートメント水槽の水」:「一日置いた水道水」を1:1:2の割合で、7日目に6匹を一緒の水槽に入れました。そして、この日、みんなに名前がつきました。\(^o^)/ 赤いのは「いちごちゃん」黒いのは「めろんちゃん」だそうです。
■祭りですくってきた金魚を飼育するために最低限必要なもの
〇金魚鉢、水槽
子どもの要望で金魚を飼った時に購入した小さめの水槽を今回使用しなかったのは、何と言ってもメンテナンスが大変だから!
小さな水槽でも幅30㎝あり、水量は12リットル入ります。そんな重い水槽の水を取り換えするのにとっても苦労していました。水槽で泳ぐ金魚を見ていると、水草や石やエアーポンプなど、いろいろなものが欲しくなります。それらは、常にキレイに保てるわけではなく、金魚のふんや餌で汚れ、定期的に清掃しなくてはなりません。世話をさせられる身にもなって!!という気にもなります。というわけでお蔵入りとなりました。汗
今回は気軽にメンテナンスできるようにドンブリや金魚鉢での飼育にチャレンジです。
〇カルキ抜き剤
カルキの量(遊離残留塩素濃度、ゆうりざんりゅうえんそのうど)はお住まいの地域や季節によって異なります。水道法(すいどうほう)の規定では、家庭の蛇口から出る水の塩素濃度は1リットルあたり0.1mg以上となっています。塩素濃度の上限規定はないので、浄水場に近いほど濃い濃度になっています。平成16年~18年のデータを一部上げておきます。
残留塩素濃度
1.0mg以上/
さいたま市水道局 南下新井浄水場系 1.5
千葉県水道局 北総浄水場 1.4
長野市水道局 七二会浄水場 1.5
奈良県水道局 桜井浄水場 1.0
鹿児島市水道局 河須浄水場 1.09
沖縄市水道橋局 石川浄水場系 1.160.5mg以下/
青森市水道部 横内浄水場 0.48
栃木県企画局 鬼怒水道用水供給事業 0.5
甲府市水道局 平瀬浄水場系 0.35
新潟市水道局 青山浄水場 0.4
福井市企画局 森田水系 0.3
岐阜県八百津町水道環境課 木野浄水場 0.4
静岡県企画局 中島浄水場 0.4
三重県企画庁 播磨浄水場 0.5
広島市水道局 給水区域内63か所 0.5
徳島市水道局 鮎喰川・吉野川 0.5
高知水道局 朝倉配水所 0.5
別府水道局 朝見水系 0.40.5を超え、1.0を超えない/
上記以外の県・地域
今回金魚を飼うことになった家は、知多半島の伊勢湾沿いの町になります。長良川の取水口→弥冨ポンプ→筏川取水場→知多浄水場まで平均9時間かかります。そこから浄水池まで平均6時間かかります。愛知用水の残留塩素濃度は0.3~0.7となっているので、最も下流域でとった水道水の塩素濃度は0.5mgぐらいかと思われます。
比較的塩素濃度が低い場所なのでカルキ抜き剤は必要なかったのかもしれません。残留塩素濃度が高い地域にお住いの場合は、カルキ抜き剤は必要かと思います。
〇餌
餌は「浮上している浮上型の餌」「沈む沈下型の餌」などあります。丸い小さな粒でしばらくの間浮上しているものは、水槽が汚れにくく、保存されやすいので、様子を見ながらたくさんの餌を与えることができます。和金など泳ぎ上手な金魚にはよい餌です。ただ、まだ体が小さい金魚なので、餌をとってもすぐに口から出てきちゃう!そんな場合は薄っぺらいフレーク型の餌がよろしいようです。
らんちゅうなどはスイスイ泳がないようで、沈んだところの餌をたべます。
金魚がやってきて8日目、金魚鉢を風水グッズにして運をひらく置き場所を探せ!とな
風水グッズに水槽が使われることはよく知られるようになりました。
やってきた金魚ちゃんが健康を回復して名前を付けるとがぜん家族感がでてきます。金魚ちゃんの健康に気を付けて見ているうちにやっぱりかわいくなってきます。そのうちに金魚ちゃんをウチの守り神に昇格させよう!というひらめきが降りてきたりして!そして、具体的に考えることもなかったツレの実家の片づけをしよう!となぜか思い立ちました。
金魚ちゃんが家に来ただけでも家とココロの空気が撹拌されたようで、新鮮なアイデア、思い付きが出てきているということに驚いてしまいます。
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