目次 Contents
厄年の数え年齢
厄年に当たる干支など詳しくはこちら
女性(数え年)
前厄 18歳 32歳
本厄 19歳 33歳
後厄 20歳 34歳
男性(数え年)
前厄 24歳 41歳
本厄 25歳 42歳
後厄 26歳 43歳
男女共通
年男・年女 13歳 25歳 37歳 49歳 61歳 73歳 85歳 97歳
厄を落とす方法
厄年と言っても厄年という事を殆ど感じないで過ごす人もいれば、ひどい目に遭う人もいます。
厄年の考え方は、九星占術で法則化した鬼神が通り抜ける方位に差し掛かる年回りであり、西洋占星術で言えば木星や土星リターンが深くかかわっています。※詳しくはこちら
つまり、星の巡りを先取りしてその脅威を消除したり、星の弱みではなく強みを生かして暮らす智恵で乗り越えることができると考えられます。
どのような智恵があるのか、まずは昔から行われていた厄除け行事についてご紹介しましょう。
星祭(ほしまつり)
厄落としに行う行事のことを神社やお寺では星祭ということがあります。
地域で毎年慣例として行う厄落としの行事を厄祭(やくさい)といいます。
筆者の婚家があるのは尾張西部に当たりますが、厄祭が盛んな地域です。
厄祭のメインは何と言っても数え42歳の本厄の男たちです。
ですが、厄祭は本番の初老(42歳の厄祭)にむけて25歳前から集まり結束を築いているようで、厄祭を通して地域のつながりが途切れずずっと維持しているような印象を持ちます。
全国各地で盛んにおこなわれる祭りは”厄落としの祀り”であることもとても多いのです。
愛知県西部で行われている厄祭(やくさい)
大厄になる数え42歳になる大みそかには大祓式をし、除夜祭から歳旦祭まで寝ずに地域の番をするがごとくにお神酒やぜんざいなど振舞って厄落としをします。
そして、新年に氏神様の御祈祷を受け、さらに厄落とし旅行に出かけます。
大厄には滋賀県の多賀大社まで厄除けの御祈祷に出かけます。
神社のお祀りのお手伝いをすることで厄落としをし、さらに親戚などに「初老祝い」として品物を配ります。
世界地図や商品券やお赤飯などを配っていました。厄祭の支度としての初老祝いでお祝い金をいただくのです。
厄祭を行うのは同年会という集まりです。
公立小学校区の同年の男たちの集まりであり、厄祭に向けて25歳の厄年をきっかけに42歳の厄祭に備えるのです。
女の大厄はというと、御祈祷のあと料亭でお食事をして終了でした。
自主的にお食事会を重ねている同年会もあるのでしょうが、ご神事のメインは男性であり男性の同年会の結束は高いです。
厄祭から学ぶ厄祓い・厄落とし
神社の大祓式というのは、夏越と大みそかに行われます。
半年ごとに、身についてしまった気付かぬ罪ケガレという厄を祓う行事です。
日ごろ身についてしまった厄を祓ったら、その年周りの鬼が取り付かないよう厄落としをします。
厄落としの方法は、「氏神様の除夜祭~歳旦祭のお手伝い」「方位除け旅行やにぎやかに宴会」「内祝いを配布する」など重ね重ね厄を落とします。
氏神様と人と地域の関係が、色濃く人生に関わっていたのです。
こうしてみると神社は人々の「厄落とし」のためにあるといってもいいほどだということを改めて思います。
しかし、戦後、生家を離れて暮らす人が増えたことにより厄祭が次第に忘れ消える地域がある中で、やっぱり厄落とし、したいですよね。
ということで、氏子でなくとも参加できる厄落としのお祭りを探してみました。
厄落としのお祭り
厄落としの祭りとしては、はだか祭りが有名です。
激しくぶつかり肌と肌をこすり合うことと合わせて、水を浴び厄落としになります。
水の厄落とし、火の厄落としなども多く残っています。
国府宮はだか祭り/尾張大國霊神社(おわりおおくにたまじんじゃ)
2018年は2月28日に行われる追儺神事(ついなしんじ)は、国府宮のはだか祭りとして大変有名です。
選ばれたその年一人の神男が、晒しにふんどし、白足袋姿の裸男数千人のなかに躍り出ます。
神男に触れると厄落としができるため、壮絶なもみ合いを繰り広げ神男目指して突撃します。
裸男として一般参加するには、晒会という「人生はだか祭り」という男たちのグループに参加する方法があります。
晒会のメンバーは20代~50代の国内外の男で、ネットを通じて集まる「ウェブ組」なるグループも勢いを増しているこの頃だそうです。
住所/愛知県稲沢市国府宮1-1-1
ご祭神/尾張大国霊神(おわりおおくにたまのかみ)
創建/不詳
アクセス/ 名鉄名古屋本線 国府宮駅から徒歩3分
JR東海道本線 稲沢駅から徒歩15分
駐車場/無料はだか祭り日程/2018年2月28日
はだか祭り参加費/前厄・本厄・後厄 5,000円
その他一般 2,500円
学生 2,000円
晒会問い合わせ先
湯立神事(ゆだてしんじ)/岩清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)
毎年2月1日と3日の12時から斎行される節分行事で、男山中腹に涌き出る霊泉「石清水」より汲み上げた御神水を大釜で沸かし御神前に献上した後、神楽女が笹の葉で熱湯を四方八方に激しく振り撒き熱湯を浴びた人が、厄除・無病息災・五穀豊穣を願う伝統行事です。最後に、笹の葉をご参列に頒布されます。
住所/京都府八幡市八幡高坊30
ご祭神/八幡大神(誉田別命、比咩大神、息長帯姫命の総称)
創建/860年
アクセス/京阪電鉄京阪本線 八幡市駅下車 徒歩約5分
駐車場/あり(有料)湯立神事日程/2月1日、3日 12:00~
厄除け/笹のは、熱湯のしぶき
豊橋鬼祭(とよはしおにまつり)/安久美神戸神明社(あくみかんべしんめいしゃ)
「豊橋鬼祭」は、毎年2月10、11日に行われる1000年以上続く歴史ある祭りです。
最大の見所は2日目に行われる「赤鬼と天狗のからかい」です。
日本の神話をもとにした田楽(民族芸能踊り)で、気性が荒く悪戯好きの赤鬼と、武道に長けた天狗のユーモアに満ちた闘いが繰り広げられます。
敗れた赤鬼は厄落としに「タンキリ飴」と白い粉(小麦粉)をまきながら町へ飛び出していきます。
この「タンキリ飴」は、大豆・胡麻・生姜などを混ぜて作られたもので、この飴を食べて一緒にまかれる白い粉を浴びれば厄除けになるそうです。
住所/愛知県豊橋市八町通3-17
ご祭神/天照皇大神(あまてらすすめおおかみ)
創建/940年
アクセス/新幹線・JR・名鉄線「豊橋駅」東口を出てすぐ、市電「豊橋駅前」で「赤岩口行き」「運動公園前行き」「競輪場前行き」に乗車、豊橋公園前下車すぐ。
駐車場/あり鬼祭日程/2月10日、11日
厄除け/タンキリ飴、白い粉をあびる
だだおし/大和國長谷寺(はせでら)
「だだおし」とは、鬼祓いの儀式のひとつです。
長谷寺では2月8日より一週間、人々の安穏を願う行事を行いますが、その最終日、突如として赤・青・緑三匹の鬼が現れ、お堂の中を暴れまわります。
人々を威嚇し、金棒を振り回して大声を張り上げる三匹の鬼は、牛玉札(ごおうふだ)という功徳のある札を持つ僧侶衆により堂外に追われます。
次に長さ4メートルの大たいまつを持ち、本堂の周りを練り歩きます。
鬼たちがすれ違う時、たいまつ同士がぶつかることで激しく火の粉が飛び散りクライマックスを向かえます。
やがて鬼はたいまつを捨てていずこへか去り、人々はたいまつの燃え残りをひろい、懺悔し落とした厄のご利益をてにします。
住所/奈良県桜井市初瀬731-1
宗派/真言宗豊山派(総本山)
創建/686年
アクセス/近鉄大阪線長谷寺駅を下車、徒歩15分
駐車場/無料だだおし法要日時/2月14日 16:00~18:00
厄除け授与品/祈願済みの牛玉(ごおう)札 一体3000円、松明の燃え残り
お水取り・おたいまつ/東大寺
東大寺を開山した良弁の高弟によりはじめられたお祭りで、人々に代わって罪を懺悔(ざんげ)し、天下泰平や五穀豊穣を祈るこの大規模な行事。
練行衆がお堂入りし、燃えさかる松明は舞台の欄干に掲げます。
これが「おたいまつ」と呼ばれ、降り落ちる火の粉で厄を祓い無病息災をもたらします。
クライマックスは12日深夜、籠松明(かごたいまつ)を焚き、練行衆は祈りの合間に、二月堂下にある若狭井(わかさい)に水をくみにいきます。
これがいわゆるお水取りの儀式で、くみあげた水は「お香水(こうずい)」と呼ばれ、本尊である十一面観音に供えられます。
これらが終了した15日には、行事に使われた金襴(きんらん)の帽子を幼児にかぶせる儀式が行われ、健やかな子の生育を祈ります。
住所/奈良市雑司町406-1
宗派/華厳宗 (大本山)
創建/752年
アクセス/JR大和路線・近鉄奈良線「奈良駅」から市内循環バス「大仏殿春日大社前」下車徒歩5分、または
近鉄奈良駅から徒歩約20分
駐車場/奈良県営大駐車場(有料)TEL/0742-22-5025お水取り法要日程/2月12日、帽子かぶせ15日
厄払い/行事に使われた金襴(きんらん)の帽子を幼児にかぶせる、お松明の火の粉
高雄山 神護寺
住所/京都府京都市右京区梅ケ畑高雄町5
宗派/高野山真言宗
創建/824年
アクセス/京都市営バス高雄バス停、JRバス山城高雄バス停下車、徒歩20分厄落とし/かわらけ投げ
高尾山節分会(たかおさんせつぶんえ)
高尾山では、年男年女による「除災開運」節分会修行への一般参加者を募集しています。
節分会日程/2018年2月3日
節分会冥加料/3万円(豆まき式参加費: 衣装代(裃)、御札、記念品、祝宴、ケーブル往復代、記念写真代 含む)
問い合わせ先/高尾山節分会係 電話 042-661-1115 (受付時間 9:00~16:00)
節分会に関しては、その他にも全国各地の神社で広く執り行われています。
厄年の過ごし方
厄年に巡ってくる「鬼神の通路」をどのように乗り越えるかについて言えば、厄年の考え方を知ることと、場を整えることが重要です。※ 参照
場をしつらえ、厄落としの行事に参加するなどとても良いことですが、では厄年の日々をどのように過ごせばよいのでしょうか。
厄年であっても厄災らしい危機に遭わないで、なにも無かったかのように過ごす人もいます。
どんな人なのでしょうか。
厄年の過ごし方
■自然と方位除けをする
■周りの人への義務を怠らない
■責任をもって行動する
■神社に行くことを習慣にする
■仏壇や神棚に手を合わせる
方位除けをする
方位除けの意味の中には「年回りからくる吉方位・凶方位」と「旅行や転居からくる吉方位・凶方位」の二つの考え方が一般的です。
娘が大学の途中、丁度厄年の時に国内留学をしました。半年ほど住居を移動したのですが、それがまさに吉方位でした。
結果として娘は平穏無事に厄年をすごしました。
ところが、筆者自身の厄年での引っ越しは凶方位ではあり、家族の病気など固まって押し寄せました。
厄年での転居は「してはいけない」と言われますが、そうとばかりは言えないという事です。
やりたいことを凶方位だからとあきらめることはありません。
一旦吉方位に移動し、その後目的地へ移動するという方法で、凶方位を避ける「方位除け」があります。
そして、神社やお寺で行われる八方除け祈願など受けることも一案です。
周りの人への義務を怠らない
周りの人への義務といえば、子どもの養育環境を整えることなどでしょうか。
また、国民の義務として税金を納めることもそうです。
法律に定められていない義務もあるでしょう。
それは口約束などにもなりますが、「夕飯を食べない時は早めに連絡をいれる」「共同で行っていることについての共同者への報告など」もそうでしょう。
義務というのは時として重たい足枷になります。例えば、仏教でいう戒律みたいなものです。
けれども足かせをするために義務が存在するわけではありません。
義務を背負うの本当の意味は、自分自身を守るためにあります。
戒律をよく守り、自然に行えるようになることを「戎体(かいたい)」ができたといいます。
そうすると戎体に守られ、鬼は近づけないのです。
責任をもって行動する
責任を持って行動することは「よく義務を務める人」とも重なりますが、異なります。
責任を持つということは、ただいま何をどのように進めるべきかを判断しそれを進めることです。
義務は周りの人へのいとおしみ(客観)であり、責任は自分自身へのいたわり(主観)なのです。
勝負事に先手必勝という言葉があります。
鬼に対しても先手を取ることができるのは、責任を持って行動する人だからです。
神社に行くことを習慣にしている
魔物をしめ縄で封じ込めて社を建てたという神社のくだりがホツマツタヱに語られています。
神社は魔物、鬼、厄災を封じ込める場でもあります。
よく知られたことですが、天満社のご祭神菅原道真公は諮られて死に至り、後に怨霊となってたび重なる厄災を都にもたらしました。
その無念を封じるために祀られたのです。
毎日御祈祷を行っているような大きな神社や手入れの行き届いた神社では、人々についたケガレを祓う機能が備わっています。
鳥居をくぐって祓い、手水舎(てみずや)で祓い、玉砂利を歩いて祓い、お鈴で祓い、お賽銭で祓います。
祓いに祓うのです。
仏壇や神棚に手を合わせる
仏壇ではご先祖様と、神棚では神様と面と向かい合います。
神様は八百万もたくさんいらっしゃるのですが、ご先祖様が神上がりすると一番身近な神様になります。
遠津御祖神(とおつみおやのかみ)といいます。
手を合わせることにより、右と左を合わせて一体になること、その真ん中に自分がいることを表明します。
最後に
いかがでしょうか。
厄年の過ごし方をお伝えしましたが、どれも厄年でなくとも日常的に行えることなのではないでしょうか。
その意味においても、厄年を恐れすぎず、しゅくしゅくと暮らすことの大切さがかわります。
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