原作は1937年に出版されて読み続けられてきた本です。
漫画は羽賀翔一さんにより描かれてマガジンハウスから2017年8月に出版され、130万部を売り上げているそうです。
BuzzFeedNEWSによると、企画はマガジンハウス編集者から持ち込まれたそうです。
目次 Contents
『君たちはどう生きるか』レビュー
Amazonで書かれているレビューから。
「私自身は,若い頃に岩波文庫版を読みました。
その後,自分の子どもにも読ませたいと思い,機会あるごとに勧めてきましたが,反応は今一つ…。
そこへ,この度の漫画化を知り,懲りずに勧めたところ「漫画だったら読んでみようかな」とのことで,ちょっぴり嬉しい父なのでした。」
「漫画本ということで非常に読みやすく、周囲の人間からも読みたいので貸してくれと言われております。
また、親が読むことで子供も読んでくれているのが嬉しいです。」
「主人公のコペル君とおじさんのやりとりがためになりました。
少年時代の葛藤がよく描かれていると思いました。」
「自分と子ども二人が読みました。
これは子どものうちに読んでおくべきでしょう」
「出版されてかなりの月日が経つ。いままで知らなかった本。
でも、いまその本に出逢ったということは、いまの私にとって読むべき本。
読み終わった後に、そう思えた本でした。
たくさん頷き、考え、振り返ってみたり。
最後のページを読み終えた後、心に何か芽生えました。」
「子供たちにプレゼントしました!良かったみたいです!すぐに読み終わりました!」
「うちでは3世代で読んだ。
特に驚きだったのは、小学生の息子が真剣になって読んでいたことだ。
活字として読んでもらうのが一番良くはあるのだが、漫画として読んでもらっても本人の意識に何らかの変革があるのであればそれはそれで親としてはありがたい。」
「何度も読み返したい、子供にも与えたい素晴らしい本だと思いました。次は書籍で読みたいと思います。」
「10歳になる息子へ購入しました
多くの子供達に(これから大人に向かって一番成長するタイミングで)読んで欲しい本ですね」
100万部を超えるベストセラーのレビューはさすがに多いですね。
星4つ以上の評価が半数以上で、「子どもに読ませたい」「親子三代で読んでいる」「子どもにプレゼントしたい」と言っている人がとても多いです。
「世界一受けたい授業」で紹介されていたこと
軍国主義の時代、主人公15歳の潤一の良き理解者は母の弟であるおじさんは、大学を卒業したばかりの人。
主人公の友人浦川君は妹の世話をして働いていることを知り、貧富の差を知り、叔父さんは「人間の本当の値打ちは屋敷の大きさなどでは測れない」とノートに書く。
人間としてあるべき姿とはを考えさせてくれると、老若ナンのを問わず売れている。誰にも共通する問題が述べられている。その三つのポイントとして
信念を貫く人
コペルニクスー天動説が常識の世の中に地動説を述べた。常識に曲げずゆくことで小さな人でも世界を動かす一つであると知ること。自分の考えを信じ抜ける立派な人間に僕もなってみたい、と主人公は思う。
教えられたとおりに生きていくばかりではダメとおじさんは書く。
英雄とは人類の進歩に役立った人
わずか10年の間に平民から皇帝にまで駆け上がったナポレオン。
ナポレオンの話に刺激され「上級生たちが殴りに来る」というがっちんの前で壁になるという約束を取り交わす同級生と主人公。
どんな困難になっても不屈の精神と王者にふさわしい誇りをもっているひとだと立ち上がるが・・・。
英雄や偉人と呼ばれる人の中で本当に尊敬できる人は一握りだ。とおじさん。
英雄とは人類の進歩に役立った人だ。ナポレオン法典を著したナポレオンのように。
大きな過ちを犯した時に人間だけができること
みんなでがっちんを守ろう。
そう約束したはずなのにからだが動かない
後悔する主人公コペルくんにおじさんはいう。
人間は自分で自分を動かすことができる。だからまちがいを直すこともできる。
けれども後悔は止まらない。
あの日からずっとずっと後悔ばかりが押し寄せて身動きが取れない感じなんだ。と泣く。
そんな主人公に、自分の頭で考えろといいつづけていたおじさんはいう。
一度考えるのをやめてごらんよ。と。
変えられないことを考えるのをやめて、今自分ができることを考えろ。
自分が誤っていた場合それを認めることは人間だけができる事。
学ぶ理由
粉ミルクの缶を見て発見したこと。
オーストラリアから僕の口に入るまでの事を考えたら多くの人間が網目のようにつながっている、と主人公はおじさんにはなす。
学問とは先人の経験をまとめたもの。とおじさん。
君はある大きなものを日々生み出している
それはなんだと思う?
主人公自身は消費専門家で何ひとつ生産していません。でも、自分が精進していい人間となり、いい人間を一人生みだすことはできる。と思う。
「君たちはそう生きるか」
その答えは本書では書かれていないが、その質問を問いかけ、考えさせられる本。
『君たちはどう生きるか』が130万部売れた理由
マガジンハウス編集者は「原著は幼いころからの愛読書で、池上彰さんや宮崎駿さんといった錚々たる方々に愛されていること。企画の直接のきっかけは、身近にいた20代や30代の若い編集者にも愛読されていたから。世代を超えて読み継がれている良書をマンガ化すれば、より広い読者に届くのではないかと考えた。」
「若い方はもちろんのこと、ご年配の方もおじさんの目線に自分を重ねて本書を楽しんでいる手応え」
レビューを見てもわかるように、自分の子どもたちに多くの人が読ませたいと考えている本であること。
読者ターゲットは小学生なので、漫画にして読みやすくなっていることで大人も読みやすい本になっている。
そして、漫画家が、主人公が自然に動き出すまでに、登場人物に寄り添っていることなど考えられます。
人に勧めたくなる本である
いい本を読むと、人に勧めたくなります。本当の意味での口コミが起きる本ははベストセラーの条件かもしれません。
座右の銘にしたい本、愛読書にしてそばに置きたい本ともいえます。
小学生でも読んで理解できる本である
「本物の真理は、簡単なことばのなかにある」
ということはよく言われることです。こ難しいことばを操って専門家ぶる人ほど「何もわかっちゃいない」とも聞きます。小学生が尋ねることばに、易しい言葉で答えられないのは本質を理解していないからなのでしょう。
企画者=作者=登場人物=読者・・・普遍の真理を含み、それを引き継ぐ本である
漫画家の羽賀翔一さんは、この『君たちはどう生きるか』を漫画にする時に、「おじさん」の本質をどう読むかという事を編集者と話し合ったといいます。おじさんの本質を精神を次世代にバトンタッチする「メンター、相棒」と位置付けたということです。
『君たちはどう生きるか』に流れる原作からのテーマがまさに引き継ぐことだったのです。
原作者の吉野源三郎は別の作家からこの本を引き継いで著し、子どもたちに。
そして時代を経て漫画家に乗り移って動き出し、読者へとバトンタッチする。
そんな風に引き継がれてきたものに真理が含まれているという事なのではないでしょうか。
ぜひ一度は読んでみたい本ですね。
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