「初セリで3億円がでた!」
「一貫2万円の原価がかかる寿司を429円で提供」
びっくりするような”ご祝儀”の仕掛人はすしチェーン「すしざんまい」の木村社長です。値が高騰したのは、一騎打ちのお相手との真剣勝負があった、という証でもあります。なぜ、3億円ごえとなったのか。3億円のお福は誰が受け取るのかなど調べるうちに「やっぱり、2019年の一番マグロは”神”ではないか」という思いが沸き上がってきました。その理由は・・・
目次 Contents
一番マグロのお福にあやかると75年寿命が延びる!?
今回3億円越えのセリとなった豊洲市場で、品質、大きさ、新鮮さなどをプロの目利きにより見極めて「一番マグロ」の目星が付けられます。一番マグロは、二番目のマグロの倍以上の根が付くことが普通になっています。史上最高値をだした2013年の1億5540万円の前例もあり、2019年ついに3億円を超えました。
落札した喜代村の社長自ら一番マグロを解体し、その場にいる人々に社長自ら中落ちをふるまわれます。そのマグロをひと切れ食すと75年寿命が延びるとの伝説があるようですね。TOKIOのテレビ番組『ザ!鉄腕!DASH!!』でそのマグロのお福にあやかろうと奮闘する城島リーダーや松岡さんの姿を追っていました。
この一番マグロをいただきたいものですよね!つきじ喜代村の公式ツイッターによれば、一番マグロを含めた初セリマグロはセリ落とした1月5日に全店に発送され、東京各店ではその日のうちに「初セリマグロ」として通常価格で販売されたそうです。
というわけで、各店舗とも大行列・・・。初セリで一番お福にあやかれるのは私たち、お客さんであることは間違いなし。一貫2万円ですからね!新年から縁起がいいとはこのことです。ありがたい。
なぜ、一番マグロは3億円の値を付けたのか?
初セリなので”御祝儀”もある、とは言うけれども、それでは例年の一番マグロ落札価格を見ていくとどうでしょうか。
実は喜代村が2012年に落札するようになるまでの4年間、2008年~2011年はリッキー・チェンという外国人が落札していました。
2008年 607万円
2009年 960万円
2010年 1,628万円
2011年 3,249万円
という風に倍々ゲームで落札価格が高騰していきました。”黒船襲来”にたいして勝負を仕掛けては退散してきた4年間の屈辱。外資に立ち向かったのが喜代村だったのでした。2012年~2017年は喜代村が落札しています。
2012年 5,649万円
2013年 15,540万円
2014年 736万円
2015年 435万円
2016年 1,400万円
2017年 7,420万円
こうしてみると、対抗者が出てこなければ落札価格は高騰しないということがわかります。しかし。2018年は喜代村は降りて、ニューヨークやロンドン、ハワイにもお店を出しミシュランガイド2つ星の鮨おのでらが3,645万円で落としています。そのあとの2019年喜代村が33,360万円で落としたわけです。前年10倍近い落札価格となったのです。勝負のお相手は仲卸大手の「やま幸」+鮨おのでらです。「やま幸」へのインタビューによれば「3億が天井」だったと悔しそうにお話されていました。
是が非でも落としたい意図が木村社長にはあったように思えます。そしてそれはお金では買えない何かのように思えるのです。
「平成最後の〆」
「新しい時代に先陣を切る」
「大和魂をみせる」
「日本人のみなさんへお福を分けることで、この時代をもりあげてほしい」
木村社長は、中学校を卒業と同時に航空自衛隊第四術科学校に入り、30倍の競争率をのりこえて空曹候補生となったが、21歳で交通事故に巻き込まれて目を悪しくてやめた後、アルバイトをしていた築地で起業したという異色の経歴を持っています。
日本でとれた日本のマグロをこの年、ミスミス外国にもっていかれないことに闘志を燃やすことは、木村社長にとって「やりすぎ」ではないようです。
ちまたでは「やりすぎ」との声も上がる3億円一番マグロですが、その3億円を受け取るのはいったい誰なのでしょうか。
マグロの一本釣り、それは一獲千金をねらう男のロマン!?
ついに対面、3億3,360万円のマグロを落札した男と獲った男
1月某日、木村社長が(株)喜代村本社にて大間町のマグロ漁師・藤枝亮一さんの表敬訪問を受けました。どこのメディアにも出ていない“マグロに命を賭ける男同士”の貴重なツーショットです!#すしざんまい#豊洲市場初競り#3億円のマグロ pic.twitter.com/HhlR1850u7
— つきじ喜代村「すしざんまい」公式 (@zanmai_man) 2019年1月22日
1月22日大間マグロ漁師、藤枝良一氏が木村社長を表敬訪問した様子がツイッターで報告されています。
3億3,360万円は、藤枝さんにどれくらいの収入として入ってくるのでしょうか。
荷受会社 5.5% 約1,834万円
青森県漁連 1.5% 約500万円
大間漁協 4% 約1,334万円
この一番マグロのセリにより、各団体は上記のようなお福をいただくことができるようです。
藤枝さんは89%をいったん手にします。約29,690万円。
翌年の税金が40% 11,876万円
市民税10%として 2,969万円
その他健康保険料など
ということで、実質は14,000万円弱の計算となります。
必要経費として毎日の燃費が1万円~5万円とすれば年間で200万円以上
船を購入する初期費用が5,000万円~3億円
人件費 2,000万円~
藤枝さんが釣ったマグロは、やはりただものではないですね。木村社長により見出されて大きく出世し、たくさんのお福を多くの人に分けていったのだな、と改めて思いますね。1万6千人を超える日本人の口に入り、多くの人の暮らしを潤した出世マグロです。
マグロを一本釣ると1億。一獲千金です。
そうした漁師の行ざまをおうテレビ番組がいくつも放映されて、マグロ漁師さんにも注目が集まっています。そして人々を魅了しています。もちろん、マグロ漁で生活できなければ、マグロ漁をしない時期は他の漁をしたり、出稼ぎをしたりする必要があります。他の漁師がいうには、「マグロ漁師は、お金持ち」とのこと。カンタンではないし、一度漁に出たら丸1日帰らないこともある長時間労働であり、だれにでもできるものではないが、一本釣れば何百、何千万円と手に入れることができる夢がある、ということなのでしょう。
神様、マグロ様
ここ10年の一番マグロの落札価格を見ると最低は2015年、180㎏で435万円です。これ一本で家族の生活はできないです。今回のマグロはセリの前日に上がったばかりだということで、278㎏という大きさといい、新鮮さといい申し分のない「一番」だったようです。マグロ自体が大きな福を呼び込んだと言ってもいいのかもしれません。ぜったい神棚にお祀りするべきですね(笑)
この神マグロにあやかった人も、遠かった人もこの話題で元気になりましたよね。本当にありがとう!マグロに、木村社長に、藤枝さん!
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