社会生活

『子どもが三つになるまで』シュタイナー派医師が語る宇宙とこども

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シュタイナーの保育園で子どもが育ち、親たちもドイツから様々なグッズを取り寄せてシュタイナー遊びをしました。
そんな中で読んだ本の中の一冊から。
子どもの成長をつぶさに開設したシュタイナー派の医師による本から、概要を抜き出していきます。

目次 Contents

『子どもが三つになるまで』カール・ケーニッヒ著

直立歩行能力の習得

三つの能力―歩くこと(自我感覚)、話すこと(言語感覚)、考えること(思考感覚)―このセットを奇蹟と読んでもよい。
一つの動作には運動器官全体が参加する。
欲望と反発、共感と反感、怒りと心配、恐怖と勇気、喜んだり、何かに夢中になったり、泣いたり、笑ったりなどにもそれに伴う身振りがある。
書くこと、織ること、彫ること、描くこと、金槌で打つことを学んだとき、そのような動作の型を自分自身が作りだしたもので、生まれながらに与えられているものではない。

このような動作形式の中で最も基本的なものは「直立歩行」。
直立歩行のためには絶えず地球の重力と折り合う必要がある。
人間は不断に重力と折り合って直立を保つことを学ぶ。

生後、子どもが持つ動作形式は、呼吸の制御、乳をのむこと、恐怖への反応、気持良いことへの反応、左右の目は生まれてすぐに連動し始める。
このような運動プロセスがはじまり、一年目の終わりに直立歩行を習得する。
そして子どもは空間を支配できるようになる。
歩行は、まず頭と首から始まって胸、腕、背中へと広がって行き最後脚に達する。
それは出生の順序そのままである。

歩行の第一歩は、被造物としての存在から一個の創造者へと踏み出すこと。
こうして生後一年で空間把握のための下準備ができあがる。
自己と世界が分離し意識が目覚めたからこそ、歩行という動作制御が可能となる。
まず「視る」そして「掴む」ついに「歩く」知覚の発達。

歩行能力が無ければ感情や気分をコントロールすることも、記憶力を意識的に駆使することもできない。
動物たちは地面と水平なので、地球の一部としてとどまり、世界と自分を区別することができないし、言葉や思考を獲得することもできない。
直立歩行によって光と重力という対極が人の身体を貫く。
自我を通して人は歩行という恩寵を受け取れる。

人間の歩行訓練の一年は太陽と地球の一年周期のリズムと同期している。
歩行習得は宇宙時間と連動している。

北方ゲルマン族の子どもは紀元前3000年ごろまで、クリスマスの時期に一斉に生まれていた。
その頃歩行の習得はクリスマスに成し遂げられた。
歩行習得のお祝いがやがてクリスマスの祝祭になった。
復活祭の頃子どもは頭と肩を持ち上げ、聖ヨハネ祭のころお座りができ、聖ミカエル祭のころにはつかまり立ちをし、アドベントのはじめには1人で立ち、クリスマスには最初の一歩を踏み出し、創造者としての道を歩み出す。
人は太陽の力を得て歩きだす。



言語の三つの要素

動物として魂の中で息づく者の表現としての言葉。
(云う)自分は耳で言葉を聞いている。
下から(胸や腹など身体)上り上方(咽頭)で一語文となる。
このようのものすべてに名を付けて呼んだりできる能力の表現としての言葉。
あらゆるものが音となって表現される。
(名付け)言葉自体の魂が名付ける。耳から咽頭へと降りて行く。
対話の中で「言葉霊」と出会い自分と繋がる力の表出としての言葉。
言葉は人間を素材として自らの芸術作品を創りだす。
(語る)呼吸を伴って出入りする空気の中に、社会的側面を持って現われる。
「人間が人間たりうるのは咽頭器官に依る。
他のすべての器官は言語機関に見合うように作られるので、人間を言語機関の苦心の作品だと言う事が可能になる。

産声が言葉の魂の基礎。
そして地球上のあらゆるところでどんな言語にも対応できるよう準備ているかのようにバブリングがはじまる。
その時点では、耳の聞こえない子も世界中のこどもは世界市民。

一歳までの子供に大切なのは、話された文や言葉よりも、それに伴うしぐさや動作、心の状態。言葉は、目で見える風景の一つとなって漂っている。
一歳近くなると直立し周囲の世界から自由になる。
そして内なる世界と外の世界の間に深淵が開く。
このころ、子どもはバブリングによって得た音節素材を言語器官を大喜びで活用するようになる。
内面の喜び悲しみをバブリングで表現できそうだと感じ始める。
一語文(云うこと)は18カ月ごろまで続く。
そしてお座りができる決定的な6か月目、子どもはものには名があることに気づく。
(名付け 18か月~24か月)子どもは征服者になる。
名付けた物は全て自分のものになり財産になる。
2歳になる頃には名詞が頭で形容詞は胸、動詞は足となって文章は人間の基本像となり現われる。
子どもは三歳になるまでに言語習得面では文構成まで到達する。
2歳から3歳までの間に母国語が習得される。
(語る)云う事、名付けること、語ることを通して一つの国の国民になる。

立つことで自我を持ち一旦切り離した世界を、言葉によってふたたび自分のものとして所有する。

思考の目覚め

言葉の「晴れ着」を身に付け始めた子どもは3年目、第一反抗期にはいる。
「思考」が目覚め始める。その時子どもは自分自身を一個の人間として意識している。
これが目覚めるためには、必要な前提条件がある。

まず、言葉がかなり発達していること。「昨日」「明日」「やった」「やる」「いこうね」「いった」など、時間空間の経験が豊かになっていること。
二番目に記憶力。この洋服はママの、バーバの靴下がわかる。
どこに仕舞ってある、誰と出かけたなど思い出す力。
三番目は大人の世界を模倣し自分の空想を膨らませて絶えず新しい遊びを創りだす。
遊びの中で創造主となり、自分が作り上げた世界から自分を切り離すことに成功する。
四番目は時間の観念が理解できている。
未来、過去。箱の中に仕舞う。あるべきものがあるべき場所に秩序を持っている。
自分の家が見えた。路地を曲がるとドングリがある。など自分自身をより広く体験している。
そして、知覚したものをイデアに変える力が必要。

「太古の時代には、定まった言語が無かったが一つ一つのものや印象は身体から沸き起こる音の感じで反応されていた。
人間は外側からものの中に言語霊の力で入り込むことができた。
われわれが使っている言葉は地上に堕落したために言語霊が発達してできたものであり、太古の言語霊の落ちた破片である。」Byシュタイナー
幼児の名付けは、本来あるべき言葉の状態を再現している。

子どもは話すことで理性の規則を身に付ける。
文法とは言葉の論理であり宇宙の論理でもある。
この論理は子どもが成長して思考できる人間となったときにはその人間自身の論理となる。

アトランティスの時代の記憶は場所と結びついていた。
あらゆる出来事を記念物として保存し、その場に戻ると記憶を取り戻した。
自分の手足を使って記憶。マーキング。満1歳まで。
次の時代にはリズムに依る記憶が現れた。
「モー」となく牛を体験すると「もーもー」と音を重ねてリズムを作って知覚した。
(後アトランティス文化期。紀元前8000年ごろ)言語霊と歌の要素によって記憶した。
ホメロス、ニーベルンゲンの歌など。再考する。二歳まで。
三つ目の形態は「時間記憶」と呼ぶ。映像として回想する。
(小アジア文化期からギリシャ文化への移行期。トロイの戦争の頃)頭で記憶。
回想する。3歳ごろ子どもは自分の過去を映像で見るようになる。

「人間の思考は反感から生じ、人間の意思は共感から生じる。
反感が強いと心の中の映像は記憶として残り、共感が多いと空想が生まれる。」



シュタイナー派の見方に重なる『ホツマツタヱ』のお話

このお話は日本の神様イサナキさんのお仕事の本質を突いている部分だと思います。

人としての成長は一つのミクロコスモスです。
国や文化圏、あるいは地球そのものの成長を垣間見ている気がします。
シュタイナーはアカシックレコードを読んで私たちの疑問に応え、人間の不思議を教えてくれます。

イサナキ・イサナミのフタカミが活躍したのは紀元前2~3千年ごろでしょうかね。
あるいはもっと前なのかも知れません。
(ホツマツタヱにはさまざまな事件の年代まで記述があるわけですからいずれ物証が出て年代の見方まで紐解かれると信じたいですけれども。。。)

ホツマツタヱ5あや
ふたかみの おきつほにいて
くにうめと たみのことはの
ふつくもり これなおさんと
かんかゑて ゐねななみちの
あわうたお かみふそよこゑ
いさなきと しもふそよこゑ
いさなみと うたいつらねて
おしゆれは うたにねこゑの
みちひらけ たみのことはの
ととのゑは なかくにのなも
あわくにや

イサナキとイサナミが48音のあわうたを歌い連ねて民の言葉が整い「葦原の中つ国」は「あわくに」とも呼ばれ国がひとつに纏まったということです。
これは名前をつければ子どもは「世界を所有する」というのと同じことですよね。

当時はすでに鉾の力も必要な世界になっていました。けれども、イサナキさんは武器ではなく言葉をつかってクニタミの心をまとめていったのです。

 

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