以前、バブル期のジュエリーが海外バイヤーに人気なのだという話題が「あさイチ」に取り上げられていました。
そこで出た、デヴィ夫人の「ジュエリーを欲しがるのは女性の本能」について、少ーし違和感を覚えました。
本物のジュエリーの輝きには「魔力」があるといいます。
その輝きに取り憑かれたら、抗うことが難しいほどの魔力が。
音楽もそういう時があります。生音を間近で聴くと魂を奪われるという感覚はよくわかります。
それって、何なのでしょうね。
目次 Contents
古来から日本にある「魔法」
やっぱり「魔力」がそこに発生するからだと筆者は思います。
「魔力」「魔法」というものは現代に生きる多くの人の憧れです。昔のもので言えば「秘密のアッコちゃん」「魔法使いサリー」「奥さまは魔女」「陰陽師」「錬金術師」から「ハリーポッター」まで、昔から今まで、日本でも世界でも”魔法使いになって欲しいものを手に入れたい”と魔法への憧れがあるんですね。
魔法への憧れは「失くしたものへの憧れ」なのだと思います。元々は人が誰でも持ち合わせていたけれども退化してしまった能力への憧れ。
日本にも「魔法」のお話は古くからあります。魔法とは言わず「はふり」といいます。
祝(はふり)や呪術には道具を使います。道具を依り代として「魔法」が起きるのです。
もっとも有名な道具として”三種神器”があります。「玉」剣」「鏡」です。新しい天皇が即位されるときに代々引き継がれる宝物として知られます。
三種神器の「玉」は天皇のおそばに、「剣」は熱田神宮に鎮座すると言われています。
では「鏡」はというと伊勢神宮、天照大御神の坐します処に置かれるのです。その「鏡」にはどんな魔力があるのでしょうか。
また、鏡を象徴する天照大御神とはどのような神様なのでしょうか。
アマテルカミ(天照大御神 天照坐皇大御神)のタカマで起きる魔法
天照大御神とは天皇家の氏神様であり、日本の総氏神さまとして国民の崇敬篤い神様です。
父は7代イサナキ、母はイサナミ。兄弟にワカヒメ、ツキヨミ、ソサノヲがいます。
『ホツマツタヱ』によれば、イサナミの父はトヨウケのカミです。東北地方のヒタカミにて東の君に就き、国政に権限をもちました。6代オモタル・カシコネ夫婦に嗣(よつぎ)がなく、中央政府(タカマ)を無事に安定させるために自ら「君」となる策をとったのでした。トヨウケカミのいのりによってアマテルカミの生誕を引き寄せ、アマテルカミがこの世を治める顧問役を務めました。
満を持して、日本という国をひとつにまとめる神としてアマテルカミは日本に顕れたのでした。
はじめは富士山麓に新宮を持ち、トヨウケ神が神上がったのちイサワノ宮に遷宮されました。
イサワノミヤとはどこなのか、現在その名は伊勢神宮の遙宮(とおのみや)と呼ばれる伊雑宮(いざわのみや)とも、鳥羽市の伊射波神社(いざわじんじゃ)という人もいます。
伊雑宮 | 三重県志摩市磯部町上之郷374 |
ご祭神 | 天照坐皇大御神 |
創建 | 不明 |
伊雑宮の玉砂利に踏み入れ手を合わせると、風もないのにふわっと周波数が異なるのを感じました。ここは「魔法」が起きる場です。
神社とは祝(はふり)の場ですから魔法が起きるのは当然といえば当然なのですが。
天照大御神の象徴としての”鏡”がみせる魔法
鏡を天皇に代々引き継ぐ宝物に加えたのは天照大御神です。
八咫鏡(やたのかがみ)といいますが、八咫とは、鏡の円周を示すそうです。当時の人々の平均身長が八咫であったといいます。人間の「か(陽)」と「が(陰)」を「見」る道具と説明されています。
陰陽バランスが崩れると民が動揺し世の中に不穏な空気が漂います。世の乱れを素早く察知して解決法を見出す道具が鏡ということなのでしょう。
「鏡よ鏡、この世で一番美しいのは誰?」と白雪姫の継母のお妃さまは鏡に尋ね真実を述べていましたね。鏡は世界中で人の真実を映し出す魔力の象徴のようです。
天照大御神の遺しことばの秘密とは
アマテルカミの遺言にはこういう一節があります。
またきさき ひろたにゆきて 我が妃へ。廣田に行って
わかひめと ともにゐこころ 稚日女尊と共に”ゐごころ”を
まもるへし われはとよけと 守るべし。我は豊受大神と
をせおもる ゐせのみちなり ”をせ”を守る。これが”伊勢の道”である。
『ホツマツタヱ』でアマテルカミは男性です。内宮のセオリツヒメに、ワカヒメと供に「ゐこころ」守れと遺しています。
私はトヨケと「をせ」を守るからと言って。「ゐこころとをせを守る事」これがゐせの道だとおっしゃるのです。
天照大御神の名前に込められたいのり
アマテルカミが生まれたばかりの頃こう言ったと『ホツマツタヱ』にあります。
みこのこゑ きききるときは 天照大御神の魂の声を、聴き切った菊理媛神(くくり姫
おさななの うはおおひなり によれば、「う」は大日、
ひはひのわ るはひのちたま 「ひ」は日輪、「る」は日の魂
きはきねそ かれうひるきの 「き」は依り代である。ゆえに”うひるき”の
みことなり 命なり。
アマテルカミの霊的な御名はオオヒルメと伝わりますが、その元は”ウヒルキ”だったと考えられます。
う=おおひ 大日
ひ=ひのわ 日の輪
る=ひのちたま
き=きね
その意味を四人チーム(四魂)で割り振ると
う=おおひ 大日 和魂
ひ=ひのわ 日の輪 荒魂
る=ひのちたま 奇魂
き=きね 幸魂
そこで、伊勢の道をかたち作る4柱の神々をあててみると
う=おおひ 大日 和魂 天照大御神
ひ=ひのわ 日の輪 荒魂 内宮 瀬織津姫
る=ひのちたま 奇魂 妹 稚日女尊
き=きね 幸魂 東北(きね)の祖父 豊受大神
この4柱チームで日本を形づくる”伊勢の道”を為すのかもしれません。
という事は現在「大日孁貴(オオヒルメ)」が”うひるき”の転化した名だと考えれば、ご祭神を大日孁貴とする神社が祀るのはこの4柱を指す神のことと言えます。ということは、「伊勢の道」そのものを祀る神社だといえます。
大日孁貴を祀る神社
立坂神社(たちさかじんじゃ) | 三重県桑名市新矢田2-24 |
ご祭神 | 大日霊貴尊 (配祀)武甕槌神 斎主神 天児屋根命 姫大神 木花咲夜比売神 大山津見神 天目一箇神 神功皇后 応神天皇 玉依姫 |
創建 | 不詳 |
由緒 | 江戸時代、立坂神社は「高野御前」ともいわれ、「草鞋(わらじ)神」と称されていた |
木庭八幡宮 | 愛知県東海市富木島町18 |
ご祭神 | 誉田別命 (ほんだわけのみこと) 大日霊女命(おおひるめのみこと) 大山祇命 (おおやまつみのみこと) 大己貴命 (おおなむちのみこと) |
創建 | 1593年 1797年に大日霊女命勧請 |
由緒 | 1593年に京都の石清水八幡より誉田別命を勧請し、標高40mの高台八丁根の峰に祭祀し1632年に神明社を合祀、1797年に大日霊女命を勧請。江戸時代中期に白山社、山の神社を末社として祀った |
四魂を一つにする五つ目の魂がおこした魔法
オオヒルメは、陰陽を統合した存在であり、四魂を合わせた姿であり、それがゐせの道だと説かれます。そして天照大御神の霊的な御名自体、五魂統合を表しており、伊勢の道をしめしているという事かとも取れます。
人の心にも4つの面があります。
人と和するこころ
すべてを荒々しく流して「ゼロ」にしそこから創造するちから
「ゼロ」から意を発することで物事を奇跡のように現わすこと
そこで世の中に弥栄が幸わうこと
4つの面がばらばらに作用してはおかしくなります。
一つのまとまりとして「天照大御神」があるからこそ日本は日本であり、世界でただ一つ2500年以上も国が続いたのだと思います。
日本人一人ひとりが五魂を揃えたら、ますます国が強くなるとと思えます。
人の心を奪うジュエリーの魔力とは
ジュエリーは、三種神器の中の「玉」なのでしょう。一般的にはメノウやヒスイの勾玉で表現されます。呪術や魔除けのために男女が首に飾っています。
「鏡」が人の本性を映し出す依り代とするなら、「玉」は根源法則(宇宙法則、神)の依り代です。そもそも鉱物界の奥深く、地球誕生と共に45億年前に結晶化したものが最古のダイヤモンドと言われているそうです。現在人が身に着けているダイヤモンドは9億年前に地底で誕生したものなのです。地底200㎞のところでダイヤモンドはつくられ、火山活動などで地底からわずか7秒で地上近くに噴出するという行程をへて人の手元にやってくると言われています。
ダイヤモンドだけではなく宝石はほとんど、「地球」そのものが何らかの意図をもって様々な硬度、色をもって人の手元にやってきます。
花言葉ならぬ石言葉をあげてみます。
ガーネット:真実、活力
アメシスト:誠実、高貴
アクアマリン:聡明、永遠の若さ
コーラル:幸福、長寿
ダイヤモンド:永遠の絆、清浄無垢
エメラルド:幸運、満足
ムーンストーン:健康、富
ルビー:情熱、優雅
ペリドット:和合、信頼
サファイア:徳望、崇高
オパール:創造、希望
トパーズ:友情、潔白
ターコイズ:繁栄、強運
「石が帯びている地球に暮らす人々への恩恵やメッセージと一体になりたい」
そういう気持ちはとてもよくわかります。女性にはそういう面があると思います。
石が持つ、宇宙大のミッションと一体化できる夢がある。それが石の魔力なんでしょう。
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