住居

再建築不可物件の可能性とは


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子どものニュースにはいつも胸を痛めます。
乳歯が8本虫歯になると、半分近い虫歯が人の命にかかわるものなのだな、と改めて思います。

歯は、一番最後まで残る親からの授かりものだと言います。
乳歯が生え変わったら、生まれた時に親からもらった細胞はすべて入れ替わると、人智学創始者のシュタイナーは言っています。
身体の土台は親からいただき、そして自分自身で作り替えていくのですね。

家づくりにも同じようなところがあります。
親から受け継いだ土地や建物に責任を持つべき時がきます。

再建築不可の土地建物を引き継いだ場合の選択肢

 

「親から相続したのは築50年の、家付きの土地だった」という事が増えています。
建築した当時には合法でも、その後の法改正に寄り再建築することができず、建て替えることも売ることもできない土地が増えてしまいました。
住民の避難路を確保することは町全体の安全性を確保することでもあります。
こうした物件を抱えてしまった場合、どんな有効活用ができるのでしょうか。
リフォームすべきか、住みかえるのか。そこが問題です。

建て替えができない土地でも売買はされている

再建築不可物件は「ワケアリ物件」の烙印を押されてしまいます。
けれども、再建築不可物件を専門に扱う不動産会社も出てきているほど、流通しています。

その理由は、再建築しなくても安く家と土地が買えることです。
通常の物件だったら手が出ないような価格帯の家を手に入れることも不可能ではないのです。
購入者にとってはメリットもあるわけです。

あなたがもし、再建築不可物件のオーナーである場合に将来を見越してどんな選択肢があるのか、考えてみましょう。



再建不可の家から住み替えを考える

「再建築不可」という事は確認申請が承認されないということです。
ですから、確認申請の提出義務が出るリフォームはできません。
床面積を増やしたり、構造体をいじったりすることはできません。

昔の建物であれば、耐震性を増すために構造体をいじることは必要でしょうから、本来は提出するべきところなのですが、それができません。
家族が増えても部屋を広くすることができないので、その場合には住み替えを視野に入れます。
つまり、現在所有している再建築不可の家付きの土地を売却し、その資金を頭金にして新たに家を購入することを考えるという事です。
その場合には売りたい物件の価値をできるだけ下げない工夫も必要です。

再建不可の家をリフォームして暮らすには

再建築不可としても現況の広さは確保できるし、リフォームで住み続けるということももちろんできます。
代々住み続けた場所ならなおさらですね。
その場合家のメンテナンスをこまめに行い、家の寿命を延ばすことが大切です。

自分たちの代だけ住めればいい、と言ってもその土地を誰かが引き継ぐわけです。
そこに建っている家が住めなくなって壊してしまったら、もう売買価値はゼロです。

モノによっては市町村に寄付しようとしても受け取ってくれない場合もあります。
ですから、リフォームして暮らし続けるのは一つの選択しとはいえ、自分たちがいなくなってしまった時の対策を考えておく必要はありそうです。

 再建築不可物件の価値を下げない暮らし方

現在、再建築不可物件を所有している場合、売るにしても住み続けるにしても、価値を下げない暮らし方を心がける必要があります。
現在の家の耐用年数はあとどれぐらいでしょうか。
再建築不可、という事は現在の家が朽ちてしまったらそのあとは何も建たないという事なのです。
税金のかかる広場が残るだけです。
ですから、家の価値を下げない方法を考えてみましょう。

家のメンテナンスをこまめにする

再建築不可の土地に建つ家に課せられたミッションは「とにかく長持ちさせる」ということです。
家の各所の定期的点検を怠ってはいけません。
日本は“水の国”ともいわれるように、水資源は豊かな国なのですが、逆に水による被害もこうむることが多いのです。
雨漏りにより、カビが生えたり、断熱性能が悪くなったり、腐ったりすると家の構造部まで蝕まれます。
構造部にシロアリなど発見したら即座に対処し、欠損部分はすぐに補強します。
耐震調査を受けて耐震補強することも怠ってはいけません。※市町村で補助金が出る場合もあります
外観がきれいでよくメンテナンスされた物件は売買契約も成立しやすいのです。

近隣と良好な人間関係を築く

接道義務が満たされていない物件でリフォーム工事を行う場合に、入口道路幅が狭く、リフォーム会社の車が入れないことがあります。
近隣に迷惑のかかることが通常よりも多いため、近隣との関係は普段から良好にしておくことが、売るにもリフォームするにもスムーズです。
隣地境界線を確認しあうことは最低限必要になります。
敷地に境界杭が打ってあるかどうかを確認しましょう。
もしはっきりしなければ、測量を行うことも大切です。
境界杭を打つ際には隣地名義人の立ち合いが必要になりますので、そういう時にも良好な関係をつくるチャンスにしましょう。

再建築不可物件の隣地を借りる

将来的に、接道に関わる隣地を購入できると再建築が可能になり将来的にも安心です。
お隣が建築面積に余裕があり、使われていない土地があるならば借りることも考えましょう。
土地を借りて条件を満たせば新築することができます。
その場合にもやはりお隣の住人との人間関係を良好にしておくとスムーズに事が運ぶのではないでしょうか。

都市計画の観点から再建築不可物件を考える

「災害のない都市づくり」は政治の大きな課題でしょう。
都市計画の法律は、災害が起きるたびに改正されてより災害に強い都市づくりを目指すべく進化しているのです。
新しい法律から漏れた「不適格」な家や土地が生じることは必至です。
しかしながらこれまで何ごともなく暮らしてきた家です。
隣が火事になったことはなく、地震があっても何とか持ったのです。
100年単位の都市計画で見たらやはりいつかは再開発される家であるとしても、活用し続けなければ、その価値は消滅します。

再建築不可物件だからといって卑下する必要は無い

再建築物件として烙印を押される形になると、なんだか悪いことをしたような気持になりますよね。
ですが、元々は問題なくご先祖様がこれまで一生懸命に守ってきた家や土地です。
法律が変わったことによってミソがついてしまったことについては、所有者が悪いわけではないという事です。

不動産会社では「ワケアリ物件」扱いでキズつくことが多いとしても、やはりそれ相応のメンテナンスをしてきた物件には価値があります。

再建築不可物件の将来性ある方向とは

再建築不可物件は長い目で見れば住宅地のあり方を適正にする都市計画の中できめられたものです。
そうした土地を所有している場合は、隣地を買うことができないか、また、逆に隣の人が買ってくれないかという方向性で土地を整えていくのが将来性のある方向ではないでしょうか。

 

(記: 一級建築士)

 

 

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