神の事

鏡開きの起源と隠された真実


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1月11日は鏡開きです。
地域によっては15日や20日のこともあるようですが。
お正月にお飾りした鏡餅を開き、善哉(ぜんざい)にしていただきます。

なんで”鏡開き”というのでしょう。なんでお餅なのでしょうか。
鏡開きのような伝統行事って、習慣だからやるけれどその意味知らないですよね。

先日TVで外国人シェフの選ぶ、無くなってほしくない日本の”食”という内容のランキング一位はなんと”餅”でした。
フランス人シェフが「フランスにはないモノ」とコメントしていました。
日本人にとってもなくなってほしくないお餅ですが、特にお正月にお飾りする鏡餅について改めて見直し手みたいと思います。
まずは伝統的に伝わっている鏡餅についてどのような意味があるのかをまとめます。

餅つきを年末に行う習慣

つい数年前まで、筆者の実家では年末に必ず餅つきをしていました。
時代の移り変わりを反映して、使う道具はどんどん変化しましたが。
お正月にいただくお餅を10数枚搗き、それぞれ家庭を持った家族がそれぞれ持ち帰りました。
鏡餅も大小いくつか作って床の間と神棚と玄関や机などに飾ります。
そして元旦の朝、お雑煮をとても楽しみにおいしくいただきます。



餅つき行事とお雑煮

新年には穀物神であり、一家の守り神の年神様(としがみさま)をお迎えします。
年神様の依り代として鏡餅をお祀りします。
年神様をお迎えし、自分たちの身に年神様の御霊をいれていただくのがお正月行事なのです。
お餅は普段は頂くことができない貴重なものです。
「今年もお餅をいただけるのは年神様のおかげ」であり「この一年の豊穣を願って年神様の御霊をいただく」”お年魂(おとしたま)”としていただくのがお雑煮なのです。
わたしたちはお餅に宿った年神様の御霊をお雑煮としていただきます。

鏡開き

鏡餅とは日本の伝統行事であり、年始に神様にお供えする丸いお餅の床飾りのことです。
鏡開きとは、松の内が終わる節目に年神様の宿った鏡餅を分けて家族に振舞う行事のことです。
鏡餅を木づちなどで小さく割ることを”開く”というのです。
冬場の乾燥した床の間に二週間ほど置くと、鏡餅はいい感じに乾燥し、ひび割れてきます。
表面が硬くひび割れ、乾燥してボロボロと手でも開くことができます。
そうしたら一定時間水に着け置いてざるに上げて水を切り、焼いたり揚げたりしていただきます。
筆者の家では焼いた餅を善哉にしていただくことが、慣例となっています。

神様と共にあるこうした習慣には、とても深い意味があります。

”もち”に込められた言霊(げんれい)

日本の言葉には、一語一語に神様が宿っているのをご存知でしょうか。
50音すべてに神様の名がついているのです。

「も」とは百(もも)。「ち」は血、霊(ひ)、道です。
八百万の神々が集う日本ですが、言霊百神(げんれいひゃくしん)という神々が天地創造を司っています。
日本のすべての神々が”モチ”を依り代として、鏡餅につきます。
杵で餅を搗くことは、八百万の神々の魂を入れていくことなのかもしれません。
搗いてついて、滑らかなよい餅が出来上がります。

鏡餅に込められたたましいの真実

鏡餅の鏡は、三種神器(さんしゅのじんぎ)の一つである鏡のことです。
八咫鏡(やあたのかがみ)という名が付いています。
ホツマツタヱによると、八咫というのは長さの単位のことで、当時の国民の平均身長であるそうです。
つまり、世の中の人々、社会、森羅万象を映し出し政(まつりごと)がうまくいっているかを見る鏡なのです。

古文書に記された年末年始の祀りと現在の鏡餅

年分けの夜は大豆を煎り、ケガレ・鬼やらいをする。
神を招き、ケガレや鬼を〆塞ぐハエ(うらじろ)・ゆずりはを配し、蕎麦にて年を越す。

神霊の嘗めごとは、元旦より二年越しを和してオケラを焚き、若水を汲んでしとき餅を煮、まかり、かや、栗、うなところ、橘、芋頭をお飾りして家族の無事と幸せをいのる。

節分の豆まきの由来はゆく年とくる年の分かれ目で行った名残です。
年越し蕎麦もふるい嘗めごとのしきたりだったのですね。
しめ縄で鬼を締め出し、神様を家にお迎えします。
鏡餅が二重なのは、ゆく年とくる年を現わしているようです。

現在に伝わる伝統的なお飾り

お供え用の器に白い奉書紙を敷き、紙垂(しで)、うらじろ、ゆずりはの上に鏡餅を載せ橙を乗せます。

紙垂/神様が宿る姿を現します。
うらじろ/表面が緑で裏が白いのでその名が付いています。後ろ暗いことの無いように清廉にという意味があるそうです。
ゆずりは/古い葉は新しい葉に譲って受け継がれ家がつつがなくつづいていくようにとの願いをこめて。
橙(だいだい)/代々御代が続くように。

こうしてみると驚くほど、古代のしきたりが受け継がれていることに驚きますね。

古文書に見る鏡開き

太陽と月が向かい合う満月のことを「もち」といいました。
新月から十五日目の朝、ご神饌として小豆の粥を食すことでケガレや病を避け、笹などを火にくべてドンドで餅を焼きます。
その餅を粥に入れて神在をうらなう「ふとまに」のご神事。

日本人が毎年年末に餅を搗き、丸く鏡の形に成形して百神をモチに祀ります。
そして1月11日に鏡餅を開いて神様と通じている本当の自分を「天戸開き」するのです。

現在の人類は古代人が使っていた肉体機能が退化していると言われています。
視力はもっとあったし、自然の動きの観察力や感覚がすぐれていました。
以心伝心で言葉を交わさずとも会話をする能力は今のン百倍もあったことでしょう。

機械に頼り便利な道具ができることは人間の肉体機能を退化させる面があります。
昔の人はひとたび何百里も歩いたのですが、今やそのような脚力は失われています。
例えば以心伝心の能力の一つは、松果体にあると言われています。
現代の人は松果体を活性化する通路が退化し、石灰化しているといいます。

松果体の石灰化の原因は、幼いうちに与えられる大人びた情報や、歯磨き粉に含まれるフッ素が石灰化を促進するという研究もあります。
鏡開きとは、天と地のあらゆる森羅万象を映し出す機能をもって人が神に通じているかをうらなうご神事だったのです。



神社で行われる鏡餅のご神事

生桑長松神社(いくわながまつじんじゃ)の大鏡餅神事

1月2日はやく、特殊な形状の鏡餅を神社に奉納する行事です。
大鏡は、四升丸餅と称する二段の円筒形の餅の上に、羽を広げた形状のトンビを縦横に交差し、二段に重ねて置き、天辺に串柿と橙を乗せて、トンビからタワラモを垂らした一対を祀ります。
本殿まで長持で運搬された大鏡餅を本殿前に供え、ご神事の後切りわけて参詣者に配られます。
この行事は滋賀県北部に広く分布する餅オコナイと称する行事と共通しています。

住所/三重県四日市市生桑町2024番2025番
ご祭神/建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)
天照大神(あまてらすおおみかみ)
木花之佐久夜毘売命(このはなさくやひめのみこと)
創建/不詳
アクセス/近鉄四日市駅三交バス三重団地行き生桑町下車

尾張大國霊神社(おわりおおくにたまじんじゃ)追儺(ついな)神事

2018年は2月28日に行われる追儺神事は、国府宮の裸祭りとして大変有名です。
2月17日に準備が始まり、3月11日のなおい茶会まで1カ月にわたり行われます。
裸祭りの翌日に行われる夜追儺神事が、本社追儺神事の本義とされます。
一宮二宮三宮総社の神様をお招きし、天下の厄災退散を祈念したあと、世のあらゆる罪穢れを搗き込んだ「土餅」を背負った神男が、大鈴を振る神職に境外へ追い立てられます。
神男は途中で土餅を捨てて振り返らず家に帰ります。
土餅は神職によりその場に埋められ、土から生じた罪穢れ悪鬼を土に返し、国家平安に帰すというご神事です。

大鏡餅搗きは2月22日に行われます。

住所/愛知県稲沢市国府宮1-1-1
ご祭神/尾張大国霊神(おわりおおくにたまのかみ)
創建/不詳
アクセス/ 名鉄名古屋本線 国府宮駅から徒歩3分
JR東海道本線 稲沢駅から徒歩15分
駐車場/無料

安住神社大鏡餅奉納式

米どころ高根沢町に鎮座する神社の御神田で収穫されたもち米だけで造る三段重ねの大鏡餅。
神功皇宮が山口県から植女を呼び、御田を作り五穀豊穣を祈られたことから、1982年より現在に受け継がれてきた神事です。
大鏡餅は1月20日までお供えし、お祓い後砕き、2月3日の追儺神事(節分祭)に福まきで参拝者に配られます。
鏡開き餅は「無病息災」という信仰があるためです。

住所/栃木県高根沢町上高根沢2313
ご祭神/底筒男命(そこつつおのみこと)
中筒男命(なかつつおのみこと)
表筒男命(うわつつおのみこと)
神功皇后(じんぐうこうごう 息長足姫命)
創建/899年
アクセス/JR宇都宮線 宝積寺駅よりタクシーで約15分
JR宇都宮線 宇都宮駅よりタクシーで約30分
車:上三川インターより約35分 柳田街道沿いかましんから道なり6km

熱田神宮大鏡餅奉納

熱田神宮は12月30日大鏡餅の奉納が行われます。
白い法被に鉢巻姿の講員に担がれた鏡餅は文化殿前を出発し、第二鳥居を経て拝殿にお供えされます。

住所/愛知県名古屋市熱田区神宮1-1-1
ご祭神/熱田大神(あつたのおおかみ)
創建/景行43年
アクセス/名古屋市営地下鉄名城線 伝馬町駅の「出入口1」
名鉄名古屋本線・常滑線 神宮前駅
名古屋市営地下鉄名城線 神宮西駅
JR東海東海道本線 熱田駅
駐車場/無料

南あわじ薬王寺大鏡餅運び

大鏡餅、総重量約150kgを腹に抱えて運び、歩く距離を競う薬王寺の鏡開き恒例の行事です。
昭和初期から始まったとされる「厄除け祈祷大祭」の余興の行事として行われます。
境内には片道30メートルのコースが設けられ、出場者が運ぶ距離を競いあします。(一般見学可能)
毎年、1月12日に開催されています。

住所/兵庫県南あわじ市北阿万筒井1222
宗派/高野山真言宗
創建/708年
アクセス/神戸淡路鳴門自動車道 西淡三原ICより南に約9㎞

伊勢神宮内宮一月十一日御饌(いちがつじゅういちにちみけ)

内宮四丈殿で、天照大御神・豊受大御神、両宮の諸宮社にお祭りする神々に大御饌(おおみけ)を供進するお祀りで、一年に一度、神集いて大御神様とともに御饌をわけあうお祭りです。
この日、午後1時より内宮五丈殿(神楽殿東隣り)で日本古来の歌舞「東遊(あずまあそび)」が奉奏されます。
一般の方々も拝観することができます。

鏡開きとは直接結びつきませんが、十一日御饌は大御神様から神々への”お年魂”と言える行事ではないでしょうか。
その意味で、鏡開きには一般の人々への”お年玉”の意味があるようにお思います。

住所/伊勢市宇治館町1
ご祭神/天照坐皇大御神
創建/垂仁26年
アクセス/近鉄鳥羽線 五十鈴川駅 徒歩:約30分 バス:約10分 – 宇治山田駅・伊勢市駅・外宮からの路線
駐車場/無料

さいごに

思っているよりとても大切な鏡開きでした。
ぜひ1月11日には鏡開きをしてぜんざいをいただきましょう。

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